TOEICはリーディングが重要!

TOEIC全般

TOEICの勉強をしていて「リーディングは自信があるんだけどリスニングは苦手なんだよなぁ・・・」と感じている方は多いと思います。

特に大学受験で猛勉強をしていた方は、リーディングはノー勉(勉強しない)でOKと割り切っているかもしれません。

しかしその感覚は本当に正しいのでしょうか?

結論を言いますと『日本人のTOEIC受験者はリーディングが苦手』です。

公式データを見てみよう

日本人のリーディング力が不足しているデータをさっそく見ていきましょう。

2024年11月17日(午後)のTOEIC試験結果によると以下のようになっています。

  • リスニングセクション  平均スコア328.9
  • リーディングセクション 平均スコア276.1
  • 合計          平均スコア605.0

リーディングがリスニングより50点以上も低いことがわかります

このときの受験者数が19,106人とのことですのでハッキリと差がついていることが証明されています。以下のTOEIC公式サイトで確認できます。

公開テスト 平均スコア・スコア分布 一覧|TOEIC Listening & Reading Test 公式データ・資料|【公式】TOEIC Program|IIBC
TOEIC Listening & Reading Test 公開テストの平均スコア・スコア分布 詳細を公開しています。

リーディングが難しい理由

ではなぜリーディングのスコアが低くなりがちなのでしょうか?

①疲労

TOEIC試験は2時間の長丁場です。まずリスニング試験がスタートし45分間続きます。そして、リーディング試験を後半の75分間で回答します。

つまり疲労が溜まった状態でリーディングを回答しなければならないので集中力を欠きがちになるのです。

②受験英語とのちがい

TOEICの英語といわゆる受験英語はちがいます。もちろんどちらも同じ「英語」ではあるのですが、使われる単語や一文の長さ、比喩的な表現の有無、文章構成など違いが多々あります。

例えばTOEICでは「available 利用できる」という単語は頻出ですが、受験英語ではほとんど見る機会はないでしょう。逆に受験英語では「profound 奥深い、深遠な」という単語が必ず英単語帳にのっていますがTOEICで使用されることは稀でしょう。

③ひっかけ選択肢のレベル

これは受験テクニック的な話ですが、リスニングに比べてリーディングの方がひっかけ選択肢のレベルが高い(より誤答しやすい)です。

リスニングは一瞬で音声が消えてしまうのでひっかけの難易度を上げてしまうとネイティブスピーカーでも間違ってしまいます。ですので割とシンプルな選択肢が多く、正誤の判断をつけやすいのです。

一方リーディングはどうでしょう?時間は75分もあり読み直しが可能です。ここで選択肢をシンプルにしてしまっては受験者間で差がつきません。ですので、例えば「見出しに使われた単語」「目立つ位置に記載された単語」などを巧妙に選択肢に忍ばせて回答を難しくしているのです。

リーディングセクションで高得点を狙うには

ザックリですがリーディングが難しい理由がわかりました。であればそれらを一個ずつ解決していきましょう。

①疲労対策

まず単純ですが、前日はしっかり眠りましょう。そして朝ごはん、お昼ごはんをしっかり食べましょう。

プロスポーツ選手も試合当日は万全のコンディションで挑みます。TOEICを頭脳スポーツと考えれば体調管理は当然です。

②TOEIC対策と割り切る

「TOEICで高得点が欲しい」と本気で思ったならば、英語を広く浅く学ぶという思考を捨てて受験対策に特化するべきです。

例えば大学受験にあたって英語の教科書や参考書にでてくる英単語を全部覚えるでしょうか?答えはNOですね。一般的には英単語帳や過去問に出てきた単語を拾っていく方法を選択するでしょう。TOEICでも同じです。TOEICにでてくる単語に絞って覚えていくことが高得点の近道です。

また、TOEICではビジネスで用いられる(=フォーマルで相手に失礼のない)英語が好まれます。そういった事情から比喩や暗喩、結論の見えてこないダラダラとした文章はほとんど見られません。ですので、書き手と読み手の関係を拾って書き手が読み手に何を伝えたいのかを意識して読む姿勢が重要です。

③ひっかけ選択肢を客観視する

日本でもアメリカでも試験には意地悪な出題者がいます(笑)。彼らの思考を読み取って、ひっかけパターンを読み解いてあげましょう。

例えば、先ほど挙げた「見出しに使われた単語」「目立つ位置に記載された単語」を選択肢に紛れこませるなどは典型的なパターンです。ほかにも・・・

  • 大文字が使われる単語(例えば人名、地名、商品名)を選択肢に入れる
  • 文書のラスト1文に使われた単語を選択肢に入れる
  • テキストの中に複数の人名を入れて受験者の混乱を誘う

などがあります。模擬試験を復習するときには、正解の見つけ出し方だけでなく、こういった出題者サイドの「どうやって引っかけてやるか」という意図も併せて学ぶと勉強が楽しくなります。

まとめ

音声を聞いているだけでも勉強になるリスニングと違い、能動的に集中して勉強しなければならないリーディングは億劫になりがちです。きっとTOEICの受験者はみんなそう思っています。

発想を転換しましょう。ここが分かれ道だと!

あなたはどちらを選びますか?(ドラクエ風に)

➡ リーディングは面倒だからサボる

  リーディングは面倒だけど頑張る

初代ドラクエは最後の選択肢を誤るとゲームオーバーでした。

皆さんがリーディングというラスボスを退治してくれることを祈っております。